ここ最近、名古屋のとある会社をよく訪問します。
そのとき、昼食はその会社の社員食堂を利用するんですが、そこで私はひらめきを授かったのです。
本日は、その素晴らしい発見をお披露目しましょう。
学者みたいな物言いだな
件の食堂にはA定食(トンカツ等)、B定食(焼き魚等)、うどん、カレーがあるんですが、以下のような流れで注文するシステムでした。
- 400円で食券を買う(券売機ではなく、店員さんがいる)
- 受け取り口がメニューごとに分かれているので、食べたいメニューのところに食券を持っていく
- 食券と引き換えに昼食を受け取る
- いただきます
- ごちそうさま
- 食器を返却口へ
上記のとおり、食券を買う時点では、希望のメニューを伝えていません。
つまり、うどんだろうが定食だろうが、どのメニューも一律400円なんです。
大概の食堂では、うどんの方が定食より安くなりそうなものですが、ここは不思議です。
別に、うどんに豪華なトッピング(のどぐろ、トリュフ、ブラックサンダー等)が乗っているわけでもありません。
しかし、ご安心ください。
値段のバランスをとるために、
なんと!
この食堂では!
うどんに白飯がついてきます!
女将を呼べぃ!
うどんがおかずの白飯なのか、白飯がおかずのうどんなのか。
「炭水化物溺愛セット」とでも呼ぶべき献立です。
香川県民でもこんなことしないでしょう、たぶん。
何故そうまでして、「一律400円」を貫きたいんでしょうか?
確かに、値段をバラつかせなければ用意する食券が一種類で済む、というメリットはあります。
しかし食券を刷りたくないなら、それこそ近年主流となりつつある「電子決済」を導入すべきではないでしょうか?
PASMOやらEdyやら、今時の社会人なら何か一つぐらい持ってるでしょう。
旧来の仕組みにあぐらをかかず、システムの効率化に取り組むべきです!
と
そういう話にしたくなりますが、前時代的だからといって直ちに否定するのは、技術に毒された人間の悪い癖です。
むしろここは、
という発想に注目すべきでしょう。
本日は、この発想を応用したサービスを考えてみます。
タクシー
タクシーは長距離乗れば乗るほど料金が上がります。当然です。
しかしここに、何km乗っても料金は一律730円1神奈川県のタクシーの初乗り運賃です。という、常識破りのタクシーが登場!
ただし!
車内では、とろサーモン久保田が後輩芸人にネチネチと説教する音声が延々と流れています。
乗客はそれを聞き続けなければなりません。耳栓、イヤホンは禁止です。
長距離乗れば乗るほど運賃はお得ですが、その間に降り積もる精神的ダメージによってお得が相殺されるため、何km乗ってもサービスの質は一律、すなわち料金も一定なのです!
どうですか。
まずお前が乗れよ
はい、無理がありますね。
いくら安価に移動できるとはいえ、その代償としてVR説教は厳しすぎます。
ただ、「客が負担を負う代わりに安くなる」という方向性は間違ってないと思うんですよ。
もう少し納得感のあるサービスは無いか…
あ、そしたら、
「客がタクシーを運転する」というのはどうでしょうか?
具体的にはこういうサービスです。
- お客さんがタクシーを呼ぶ。
- 近くを走っていたタクシーがやって来る。
- 運転手が運転席から降り、後部座席に移動する。
- お客さんが運転席に座る。
- 出発。お客さんが自ら運転し、自分の行きたいところまで行く。
- 到着。お客さんは料金730円を払って降りる。
つまり、お客さんは運転手の代わりに「運転」という労働をするわけです。
その労働の対価として、運賃は距離によらず730円。
これなら無理はないでしょう。
もちろん、
- そもそもお客さんが免許を持ってないといけない
- さらに、お客さんがお酒を飲んでたらNG
- 万が一、事故を起こしたりしたら誰がどう責任を取るのか
など、難点は星の数ほどありそうです。
ですが、説教タクシーよりは実現性があるのではないでしょうか?
ただし、この問題だけは今解決しておきましょう。
運転手は後部座席で何してたらいいの?
これです。
運転はお客さんがするので、後部座席の運転手はヒマです。
しかし、いくらヒマだからといって、VTuberのゲーム実況動画なんかを見てニヤニヤしているわけにはいきません。
そのニヤけ顔はバックミラー越しにお客さん(運転中)の視界に入り、殺意を呼び覚まします。
やはり、一律料金によってタクシー運転手としての稼ぎは減るわけですから、それを補うために後部座席で副業をすべきでしょう。
これまた現代らしい時間の過ごし方ですね。
例えば…うどんの先物取引とか、ですかね?