ラーメンに学べ

先日、釜めしの出前をとった日のことです。
たまに出前をとるお店なんですが、その日は初めてのことが起こりました。

夕刻、いつものごとく、店員さんがインターホンを鳴らしました。
そしていつものごとく私がドアを開けると、いつものごとかない1そんな日本語はありません。光景がそこにあったんです。

店員さんが二人います。

いつもは一人で届けに来るのに、今日はよほどの仲良しさんなのか、それとも実は怪人が現れた時に二人が合体して正義のヒーローに変身しないといけないから行動を共にしているのか、などと考えつつよく見ると、謎が解けました。

二人のうちの一人は「研修中」の名札をつけています。
なるほど、出前の作法や流儀を学ぶために同行しているわけですね。

しかしその後は、研修中ではない店員さんと、いつも通りのやり取りが続きます。
「こちら、ご注文の五目釜めしになります」
「空いた器は、明日の朝9時までに玄関先にお出し下さい」

その間、研修中さんは何もせず何もしゃべらず、後方でたたずんでいます。

そして、
「以上になります。ご注文ありがとうございました」
店員さん二人はお戻りになりました。2代金はWebサイトからクレジットカードで支払い済みなので、お金のやり取りはありません。

はて、ミスター研修中は同行した意味はあったんでしょうか?
もちろん、先輩店員さんと私フクイチとのエレガントなやり取りから、出前の何たるかを見学することはできたと思います。
しかし、もうちょっとアクティブに出前に参加してもらった方が、より深い体験ができるのではないでしょうか?

じゃあ、冷房の効いた部屋で、本日はこれを考えましょう。

出前に同行したミスター研修中にやってもらえる事を考えよう

まず思いつくのは「腹話術」ですね。

それが最初っておかしいだろ

先ほどのセリフを、先輩店員さんが口パクでしゃべり、ミスター研修中が背後でアテレコするわけです。
「こちら、ご注文の五目釜めしになります」
「空いた器は、明日の朝9時までに玄関先にお出し下さい」
「以上になります。ご注文ありがとうございました」
おお、これはセリフをそのまま学べるし、出前現場の臨場感も味わえるし、素晴らしい教育法ではないですか!

…しかし、ミスター研修中はもちろんのこと、先輩店員さんにも高いスキルが求められます。
さらに、二人のチームワークが成熟していないと、口の動きと音声がズレてしまい、お客さんはただの出前なのに海外衛星中継を味わうハメになります。

本番より難しいことやらせてどうすんだ

では、もうちょっとレベルを下げて、「合いの手」でいきましょう。
先輩店員さんは普通にしゃべりますが、ミスター研修中に背後で合いの手を入れてもらいます。
具体的には、

「こちら、ご注文の五目釜めしになります」
「よっ!」
「空いた器は、明日の朝9時までに玄関先にお出し下さい」
「あ、そーれ!」
「以上になります。ご注文ありがとうございました」
「あ、ヨイショ!」

これぐらいの参加度であれば、ミスター研修中もさほど負担無くこなせるのではないでしょうか?

いらねぇよ

ほら、「あ~らよ、出前一丁♪」って昔から言うじゃないですか。
あれをイメージしてもらえれば。