邪知暴虐のアンパンマン

エクセルシオールカフェで、クロックムッシュをよく注文します。

クロックムッシュ|モーニングセット|メニュー|エクセルシオールカフェ
クロックムッシュの紹介。エクセルシオールカフェの公式ホームページです。

メニューのよく目立つところに載ってるので、どれを食べるか考えるのが面倒な時に反射的に頼みやすい、というのが理由です。
もちろんおいしいんですよ。

で、今日はクロックムッシュの味ではなく、クロックムッシュを注文した時の店員さんの様相について語りましょう。

たまには味の話しろよ

クロックムッシュを注文すると、ほぼ100%の確率で、店員さんは厨房に向かってこう言います。

「クロックお願いしまーす!」

中には「クロックムッシュお願いしまーす!」と言う店員さんもいますが、「クロック」で済ます派が大多数です。
それを聞くたびに思うんですよ。

「クロック」って略すの、恥ずかしくないですか?

例えば「ポテトサラダ」のことを「ポテサラ」と呼ぶように、ある程度その略語が浸透してるなら、別に恥ずかしくはないと思うんです。
でも「クロック」ですよ?

そもそも「クロックムッシュ」自体、日常会話でそう頻出する単語ではありません。
にもかかわらず「クロック」なるコードネームで呼んでいるということは、店員さんは「日常会話で『クロックムッシュ』を多用し、『クロック』と略するのが平気な人」のステージに達しているということです。
毎朝ご飯とみそ汁、あるいは食パンで育った平均的日本人にとって、そのステージに至るのはハードルが高すぎます。

でも、エクセルシオールの店員さんも、生まれながらにエクセルシオールで働いていたわけではありません。一般人だった時代が必ずあるはずです。
つまり、エクセルシオールで働き始めるにあたり、何らかの研修を受けて「クロック」と躊躇なく呼べる心の強さ、もっと言えばツラの皮の厚さを習得した、と考えるべきでしょう。
となると、その研修とは如何なるものなんでしょうか?

はい、本日のテーマはこちらでお願いします。

エクセルシオールは、「クロックお願いします」をどうやって新人に叩き込んでいるのか?

考えましょう。

そんな研修無いだろ

その前に、「クロックムッシュ」とはどういう意味なんでしょうか?
略語について考えるわけですから、ここがポイントになりそうです。

クロックムッシュ - Wikipedia

Wikipedia、その他各種のページによると、クロックムッシュとはフランス語(表記はcroque-monsieur)です。
直訳すると「かりっとした(croque)紳士(monsieur)」という意味である、と。

あれ?

エクセルシオールの合言葉は「クロックお願いします」でしたよね?
これは形容詞だけになってますから、「かりっとした何らかの物体をお願いします」という意味になっちゃいますよ?
つまり、厨房からプリングルスやかっぱえびせんや3日間天日干しした奈良漬けが出てきてもオーダー通り、という事態に陥ってしまいます。
そんなことで、エクセルシオール店内のコミュニケーションは大丈夫なんでしょうか?

いや、通じるだろ

他人事ながら心配になりますが、そういったリスクはさておき、これでヒントが見えてきました。
「ムッシュ」、つまり「紳士」を省略しているわけです。
つまり、この「紳士」を悪者に仕立て上げて新人に教え込み、恨みの念を植え付ければ、洗脳教育された新人はむしろ積極的に「ムッシュ」を封印するようになるのです!

きっと研修カリキュラムでは、「ムッシュ」氏はかつてフランスにおいて圧政で民衆を苦しめた為政者ということになっていて、普通に「ハムサンド」と呼べばいい料理を「紳士的な俺のための料理だ」とのたまって「クロックムッシュ」と呼ぶように厳命し、「パンが無ければ俺を食べればいいじゃない」という名言かつ失言を残したフランス史上最大の汚点である、このように教えているのではないでしょうか?
この講話を一昼夜ぶっ通しで聞き続ければ、昨日までは善良な一般市民だった新人さんも「なんとしてもムッシュを抹殺せねば!」という革命家精神が芽生え、店舗に入れば「クロック」と呼ぶ同志の仲間入りと相成るわけです。

パンが無かったらクロックムッシュ作れないだろ

そういう背景を考えてしまうので、私はきちんと「クロックムッシュお願いします」と言う店員さんの方が好印象ですね。