本格的にヤバイTシャツ屋さん

出張で訪れたとある駅に、こんなポスターが貼ってありました。
(地域が特定できる情報は隠しています。)

複数のカギをかけると物理的に盗まれにくくなり、さらに自転車ドロボーの“ヤル気”をそぐ視覚的効果もあります。
大切な自転車を「ツーロック」で守りましょう。

 

警察署の防犯ポスターのようですが、ここで私が注目したのは、右に描かれている「自転車ドロボー」です。

「チッ!!」と、これ以上ないぐらいわかりやすく、自転車を盗めない悔しさを表現してくれています。
たぶんこの男、盗んだことがあるんでしょうね。
厳重にロックされている自転車を見たとして、一般人なら特に何も感じないであろうところ、「これじゃシゴトが出来ねぇじゃねぇか」と言わんばかりのこの表情。
まぎれもなく常習犯の発想です。

こうなってくると、疑いの目を厳しくせざるを得ません。

 

そのパーカー、盗品じゃないだろうな。

私に服の知識がとぼしいからかもしれませんが、袖と裾にこんな模様が入ってるパーカーってあまり見ない気がします。
ロゴらしきものも入っていますし、どこのお店の商品か、調べれば特定できるのではないでしょうか?
それがもし、この男にとって分不相応なレベルの高級品だったとしたら、盗品の疑いも高まります。

というわけで、

自転車ドロボーの服が、どこのお店のものか調べよう

これが本日のテーマです。

ポスター作った人が適当に描いたんだろ

しかし、気軽に「調べよう」と言ったって、どうやって調べようというんでしょうか?
マルイや伊勢丹や高島屋の紳士服売り場を、足を棒にして徘徊するのか?
はたまた、いくつもの通販サイトを巡回し、検索機能を駆使して探すのか?

ご安心下さい。今回はこれを使います。

iPhoneアプリ「PASHALY」

これは、こういう風に使うアプリです。

①人物の画像を読み込ませる。

 

②その人物が着ている服を抽出してくれる。

 

③さらに、その服に似た服を検索してくれる。

という、素晴らしいアプリです。
画像認識と類似検索、二つの最先端技術の合わせ技で、私たち庶民をコンビニエンスの向こう側に連れて行ってくれます。

では、先ほどの男の画像を、PASHALYに読み込ませてみましょう。

ご覧の通り、しっかりトップスを認識してくれました。
「パンツ?」の方が自信なさげなのが気になりますが、今日注目したいのはトップスなので問題ありません。
パンツはたぶんしまむらのセール品なので、値段も大したことないでしょう。

しまむらに謝れ

それでは、PASHALYで自転車ドロボーのトップスを検索!
さあ、最先端技術力の真価を見せてくれ!

 

 

なにこれ。

なんかすごい服がいっぱい出てきました。
自転車ドロボーのトップスとは似ても似つかない、そもそもパーカーですらないTシャツ群が、雁首を揃えてお出ましです。

PASHALYの仕様として、おそらく「似ている度」が高い順にリストアップされているはずです。
が、

その筆頭に挙がったのがアメリカ大統領のTシャツってどういうことですか。
それ以外の候補にしても、似ている似ていない以前の問題で、デザインがいちいち奇抜すぎます。

推測ですが、PASHALYって実写画像を読み込むことを想定してるんでしょうね。
そういうチューニングになっているから、今回のようなイラストを読み込ませると精度が落ちるのかもしれません。
だからって間違いの方向性がエキセントリックすぎやしないか、とは思いますが。

とはいえ、私が普段買わないようなデザインの服がいっぱい見つかったのは面白いです。
いつも無難な服を揃えがちの私ですが、これぐらいインパクトがあるTシャツも、少しは持っておくのもいいかもしれません。

よし、テーマ変えましょう。

このTシャツ、買おう

もう自転車ドロボーとかどうでもいいです。

ええええええええええ

それが先日届きました。こちらです。

 

フォークミュージシャンのようないでたちですが、それでも隠し切れないアメリカファーストが全身から滲み出ています。
マイクを渡した瞬間、一曲も歌わず「経済制裁!」1“economic sanctions!”と叫ぶに違いありません。
何よりもそのギター、弾く気が無いなら外せと言いたいです。

いずれにせよ、突っ込みどころ満載の面白いTシャツです。
いやぁ、いい買い物をしました。
いい買い物を…

 

 

 

これ、どこに着て行ったらええの?

知るか

部屋着にします。