ゴッドエアライン

あらゆるコンビニやスーパーに掲示されていますが、今年の恵方は「東北東」です。
去年の恵方は「南南東」でした。

さて、恵方とは何の方角なんでしょうか。
各種サイトによると、歳徳神としとくじんという神様が居る方角、らしいですね。1参考

つまり、去年の節分のとき、日本と神様はこんな位置関係でした。

そして、ちょうど今頃はこんな感じです。

ということは、神様は一年かけて、こんな風に移動したわけです。

なお、これが私が初めて作ったGIFアニメです。

さて、方角はわかったわけですから、これを手がかりにして
「今年の節分に神様が居る所」
と、
「去年の節分に神様が居た所」
を推測できますね。
そして、一年かけて移動したとなれば、なんと神様の移動速度までわかってしまうんです!

というわけで、本日のテーマはこちら!

神様の移動速度を計算しよう

みんな、ついて来い!

一人で行って来い

さて、焦らずに一つ一ついきましょう。
今の時点では、節分に神様が居る「方角」しかわかっていません。
よって、その方角から「位置」を推測することから始めましょう。

神様のことですから、陸上だろうが海上だろうが、どこでも浮遊しながら滞在できるとは思います。
しかし節分は、多くの日本人が恵方をガン見しながら食事をたしなむ日です。
神様もそれだけの人に注視されているとなれば、やはり海上では落ち着かないでしょう。

というわけで、日本から見て「東北東」と「南南東」の方向にある、主な地名を調べてみることにします。

東北東

日本から見て東北東の方向に辿ると、以下の場所にぶつかります。

アラスカ州!
なんと、神様は今アメリカに居るらしいですよ。語学研修でしょうか。

この辺りで最も大きい都市は「アンカレジ」です。
しかもアンカレジには、小学校から高校まで一貫で日本語を学ぶプログラムがあるそうです。2参考
なんだか日本と縁がありそうです。
ここなら、神様も居心地がいいのではないでしょうか?

計算材料①
2019年の節分、神様はアンカレジに居る。
南南東

続いて、去年の節分のとき、神様はどこに居たんでしょうか?
日本から見て南南東の方向にある、主な地名は以下の通りです。

  • パプアニューギニア
  • ニューカレドニア
  • ニュージーランド

観光旅行を連想させるような地名ばかりです。
たまには日常を離れて羽を伸ばしたい、神様にもそんな願望があるんでしょうか?

そこで、こちらのサイトで海外旅行先の人気ランキングを調べたところ、この3箇所の中ではニュージーランドが最も人気があるようです。
ぜひとも、神様には王道の観光地でくつろいで頂きたいものです。

計算材料②
2018年の節分、神様はニュージーランドに居た。

いよいよ計算

さて、計算の材料は揃いました。
一年かけて、ニュージーランドからアンカレジまで移動。
神様のことですから、空を飛んで最短距離で向かうでしょう。

よって、その直線距離12,120kmを一年間で移動する速度は、

時速1.38km

意外とのんびりしてます。
秒速に直すと約38cm/秒。ゼンマイ式のミニカーといったところでしょうか。
とは言え、神様は365日かけて地道に移動し、ようやくアンカレジにたどり着いたんです。
みんなで存分にその労をねぎらいつつ、恵方巻をむさぼり食おうではありませんか。

ついでに

せっかくなので、過去十年分ぐらいの神様の動きを見てみましょう。
まず、過去十年分の恵方は以下の通りです。

恵方 地名
2009年 東北東 アンカレジ
2010年 西南西
2011年 南南東 ニュージーランド
2012年 北北西
2013年 南南東 ニュージーランド
2014年 東北東 アンカレジ
2015年 西南西
2016年 南南東 ニュージーランド
2017年 北北西
2018年 南南東 ニュージーランド
2019年 東北東 アンカレジ

今のところ、「西南西」と「北北西」方向の具体的な地名が得られていないので、それらを決めましょう。

西南西

日本から西南西にたどっていくと、以下のような都市にぶつかります。

  • 上海
  • ハノイ(ベトナム)
  • ミャンマー
  • ムンバイ(インド)

この中から神様の滞在地を特定するのはなかなか難しいですが、先ほどの表によると、西南西の前の年は必ずアンカレジになっています。
ただでさえ寒い2月、アラスカから移ってきたからには、温暖な地域に行きたいのではないでしょうか?

というわけで、西南西方向の地名は、平均気温27.5℃のムンバイとしましょう。

北北西

北北西に待ち受けているのはロシアです。

日本に近い都市としてはウラジオストク等がありますが、あまりに近いため、北海道や九州に住む人から見ると「北北西」から大きくずれてしまいます。
よって、ある程度日本から距離がある都市ということで、ヤクーツクが適切でしょう。

お待たせしました

やっと全ての材料が揃いました。
同じ要領で計算した、年ごとの神様の滞在地、そして移動速度はご覧の通りです!

2009年節分 アンカレジ
秒速33cm
2010年節分 ムンバイ
秒速39cm
2011年節分 ニュージーランド
秒速39cm
2012年節分 ヤクーツク
秒速39cm
2013年節分 ニュージーランド
秒速38cm
2014年節分 アンカレジ
秒速33cm
2015年節分 ムンバイ
秒速39cm
2016年節分 ニュージーランド
秒速39cm
2017年節分 ヤクーツク
秒速39cm
2018年節分 ニュージーランド
秒速38cm
2019年節分 アンカレジ

なんということでしょう、ほぼ一定です。

北へ南へ東へ西へ、方向転換こそ激しいものの、速度はずっとミニカーレベルを保っています。
さすがは神様、ブレがありません。

皆さん、時には思い出してみましょう。
我々が起きている時も、眠っている時も、神様は昼夜を問わず、地球上のどこかを秒速40cm弱で飛び回っているんです。
世界をまたにかけるエリートビジネスマンのようですね。

それにしても

神様、ニュージーランドに行きすぎじゃないかな…